債務整理の森

債務整理を依頼する際の弁護士の選び方と、それぞれの弁護士の口コミや評判を検証し解説します。

自己破産と個人再生の違い

      2016/08/21

個人の借金を整理する債務整理の方法で知られる自己破産ですが、債務整理にはその他にも、任意整理、特定調停、個人再生と、全部で4つの方法があります。適切な方法を選ぶには現状と専門家との相談により決めることとなります。

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それぞれの事情でそれぞれの個人再生

債務整理でどの方法を選ぶかは、債務者それぞれの事情や借金の総額などによります。

一般的に自己破産は債務整理の中では最終手段といわれており、次に緊急度の高い順から個人再生、特定調停、任意整理となります。

それぞれの特徴を見ていきます。

〇任意整理とは・・・債権者との話し合いによって借金を整理する方法です。比較的借入金額が少ない場合に選ばれ、話し合いで解決できるのが特徴です。裁判所を通す必要もありません。ただし代理人が居ない場合には、債務者本人が直接(消費者)金融機関の債権者と交渉しなければなりません。

〇特定調停とは・・・裁判所を通して行う債務整理の方法です。裁判所が間に入ってくれるので、債務者本人が債権者と交渉しなくてもすみます。

手続もそれほど難しくないため、弁護士や司法書士に依頼しなくても可能です。費用も調停分だけと、圧倒的に抑えられるのが特定調停のメリットです。

しかし、任意整理も特定調停も減額されるのはほとんどが利息分だけで、ある程度、返済能力がある人でないと利用できない手段です。

 

 

借金を大幅に減らせる自己破産と個人再生、でも・・・

これに対して個人再生は、借金を大幅に減額することができ、自己破産に関しては免責が認められれば借金を0にすることができます。

個人再生も自己破産も裁判を通さなければいけないのは同じです。

どちらをどう選ぶかの基準ですが・・・

1、定期的な収入があって、借金の総額を減らせば、3年を目途に返済が可能な場合は個人再生が選ばれます(ただし、手続きが煩雑で時間がかかるので専門家の手助けは必要です)住宅を含め財産を残したい場合は個人再生が適しています。

2、反対に安定した収入がない、借金を返す余裕がない場合は自己破産が選ばれるケースが多くなります。どちらを選ぶかは個人の自由です。

自己破産を裁判所に申し立てて、免責が確定すれば借金は全額免除されますが、差押え禁止財産以外の財産は全て失うことになります。

これに対して個人再生の場合は、全ての財産を残すことができます。

個人再生をしても自己破産をしても、いずれも官報に掲載され信用情報にも登録されます。いずれも各種ローンやキャッシングやクレジットカードの利用は少なくとも5年以上はできなくなりますので注意が必要です。

個人再生の手続きをする前に

個人再生をすると、各種ローン、キャッシング、クレジットカードを使えなくなる他にも、デメリットがあります。

例えば、5年以上経過してローンやキャッシングが利用できるようになっても、住宅ローンなど高額な融資を受けることは難しくなります。

住宅ローンだけでなく賃貸契約の際にもマイナスになる可能性が高く、保証会社も保証人になってくれない場合がほとんどです

携帯電話を購入する場合も、分割払いする場合は審査が通らなくなることもあり、債務整理をしていない配偶者などがいれば代わりに契約でき、それほど不便ではないかもしれませんが、独身者の場合は、自らが審査されますので日常生活を送る面でも大きなデメリットが出ることがあります。

また債務に保証人がついている場合は、個人再生を申し立てると支払い請求が保証人にいくことになるので、その点は事前に保証人にも連絡を入れて対策準備をしなければいけません。

個人再生をする場合は、再生計画案を立てなければいけません。

これは素人ではかなり難しい作業で、再生計画案が裁判所に認められなければ個人再生は出来ません。

そのため弁護士などのプロに手伝ってもらうことをおすすめします。

当然ながら、その場合はそれなりの費用が発生することを覚えておかなければいけません。

再生計画が認められれば借金総額を減らすことができ、その後残りの借金を3年間で返済していくことになります。

万が一、認められない場合は借金は免除されないことになりますので、再び債務整理をしなければいけなくなります。

再生計画案は慎重に立てなければいけません。

家族や会社に知られずに個人再生はできるの?

借金を抱えて個人再生する時には、家族や職場には知られないようにしたいという人が多いと思います。

特に職場に知られると解雇されられるのでは?とか・・ネガティブなことを考えてしまって個人再生に踏み切るのを躊躇する人も少なくないようです。

家族に関しては、一緒に住んでいない親や兄弟に個人再生をしたことを知られる可能性はほとんどないでしょうが、同じ家に住んでいる配偶者に知られないように個人再生をするのは難しいでしょう。

個人再生をする際には家族の収入証明書も必要となるため、家族が無収入な場合は隠し通せる可能性もあります。

しかしながら、債務整理をした場合はクレジットカードさえもしばらく使用できなくなり、携帯電話や引っ越しなどがあった際には配偶者の協力が必要になるので、返って隠しておくことはしない方がいいでしょう。

裁判所からの郵便物などではばれないか?

と思われる人もいらっしゃいますが、弁護士に個人再生を委任している場合は、弁護士が申立代理人になるため、自宅には届きませんので安心してください。

裁判所からの郵便物は・・・

通常は弁護士事務所に届くことになり、個人再生手続きの開始申立書の中にも送付場所を指定する項目があるので心配いりません。

ギャンブルなどで借金をつくり、配偶者にそれを言えば確実に離婚になるなど、どうしても個人再生することを家族に話せない場合は、依頼する弁護士に諸事情を事前に相談した上で手続きをはじめて下さい。

家族が借金の保証人になっている場合は、債権者から借金の残高を一括請求される可能性が高くなるので、その場合は家族に隠して個人再生することはしない方がいいでしょう。

それこそ離婚の危機となります。

勤務先については、会社やその関係者からお金を借りていない場合は基本的には個人再生したことを知られることはないでしょう。

しかし・・・個人再生ではまだ受け取っていない退職金についても資産として申告しなければいけません。

勤続年数が5年を超える場合には、裁判所から退職金見込額証明書の提出を求められます。

通常、退職金見込額証明書は債務整理以外で使用することはないため、会社に発行してもらうように頼むとその用途を聞かれて個人再生することを知られる可能性が高くなります。

会社の就業規則に退職金規定があれば、自分で計算することもできます。

その場合は、弁護士に相談をすれば会社に知られず裁判所の求めている書類を提出できる可能性は高いでしょう

個人再生をすれば国の機関誌である官報に掲載されるため、そこから会社に知られてしまうこともありますが、官報をチェックしている人はほとんどいないので、官報から会社に知られることはまずないでしょう

個人再生で裁判所に嘘をついた場合は

個人再生をする時に家族や会社にそのことを知られることを恐れる人はたくさんいます。

だからといって裁判所や個人再生委員に虚偽の事実を申告することは絶対にしてはなりません。

虚偽の事実を基に申し立てして、嘘が発覚した場合は社会的な制裁を受けることとなりますので、覚えておきましょう。

虚偽の事実が発覚すると・・・

〇個人再生や自己破産の開始決定が出ない。

〇開始決定が出てとしても、その後、(ささいなことでも)嘘が発覚した場合には、再生計画が認可されないあるいは取り消される可能性が出る。

ということになります。

もちろん弁護士に代理人になってもらった場合でも、嘘をついてはいけません。隠したいことがあれば事前に弁護士に相談してから手続きを進めましょう。

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坂本一夫

坂本一夫

大手証券会社⇒大手出版社勤務、その後独立し10年ほど会社経営。その後、フリーライターとなる。自身も自己破産の経験あり。主に法律事務所の記事を担当。

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