500万円の借金を自己破産で帳消しにした体験談
自己破産をしても普通の生活ができてます
実際に、自己破産による債務整理を行った田辺さん(仮名)にその体験談を聞いてきました。 債務整理の先輩からアドバイスもありますので、参考にしてみてください。
債務整理をする事になったキッカケ、その時の状況(借金詳細)
借金をしてしまった主な原因は、病気による退職です。前職は、保険会社でライフプランナーをしていました。
1日15時間ほどの勤務をほぼ毎日行っていたのが原因で、そこから体調が悪化。神経科で診てもらったところ強迫神経症と診断されました。強迫神経症とは、自分の意に反して不安・不快な考えが浮かんできて、抑えようとしても抑えられない。
このような強迫観念が慢性化する神経症の一つです。神経科の先生に「このお仕事はもう続けない方がいい」「今は療養することに専念しましょう」と言われた私は、仕事を辞めて療養に専念。病院での治療は、主に薬物療法と精神療法を行いました。
療養生活はおよそ10ヶ月続きました。この間は全く収入が無かったため、貯金を切り崩しながらの生活。しかし、生活費と療養費を合わせると1ヶ月20~25万円ほど出費していたので、貯金は3ヶ月ほどで尽きました。
「これから、生活費と療養費はどうしようか?」
それを考えると不安になりましたが、不安は療養にとって一番の敵。結局、会社員時代に作っていたクレジットカードのキャッシングから借入れました。
利用したクレジットカードは「ライフカード」「ファミマカード」「三井住友VISAカード」の3枚。これらのカードは、それぞれの用途に分けて使いました。「ライフカード」は生活費。「ファミマカード」は療養費の支払い。そして「三井住友VISAカード」は、これらのカードの月々の支払いに使いました。
この生活を半年ほど続けたところ、最終的な借入額は「ライフカード」80万円、「ファミマカード」40万円、「三井住友VISAカード」120万円の合計240万円になってしまいました。
弁護士の選び方と、弁護士を決めた理由
体調も回復し、無事に再就職もできましたが、240万円の返済には困りました。また、父親の借金300万円の連帯保証人になっていた私は、その借金も被ることになり、借金の総額が540万円に。
「これは一人ではムリだ」と思った私は、街角相談所という民間の法律相談ができるところに相談をしました。
540万円に膨れ上がった借金をどのように返済していくのか。それを、債務相談に長けたベテランウンセラーと常駐している弁護士に相談しました。そこで提案されたのが、自己破産です。理由は2つあり、1つは現在の収入では返済に何年もかかること。2つ目は、まだ30歳なのでこれから再スタートできるからとのことでした。
最初は少し抵抗がありましたが、カウンセラーや弁護士など「債務整理のプロ」の意見を信じようと思い決断。その後は、今後担当してくれる専任弁護士「斎藤法律事務所」を紹介され、そこに自己破産手続きを依頼しました。
その弁護士(司法書士)に依頼して良かったか、失敗談など
まず行ったのは「債権者一覧表」の作成と必要書類の準備です。「債権者一覧表」の作成は、全ての債権者の住所・氏名・債務総額・借入時期・ 返済した金額などを記入しました。
すべて記入後、弁護士が債権者宛てに、私の代理人となった旨の書類を送付。その後は取立てなどの連絡が一切来なくなりました。必要書類は、住民票、戸籍謄本、過去2ヶ月分の給与明細書のコピー、過去2年分ほどのすべての預金通帳のコピー、賃貸契約書のコピーを用意して、弁護士に渡しました。
次は、破産申立書・免責申立書と陳述書の作成です。特に、陳述書はとても重要視されるので、作成は難しく、借金した理由と経済的破綻に至った理由 。自己破産以外では解決できない理由。反省文と今後の展望などを具体的に書かなければなりません。私は3回書き直して、ようやく裁判所に受理されました。
あとは、資産目録と過去2~3ヶ月程度の家計簿を作成。全ての必要書類を裁判所に提出し、結果を待ちました。「破産手続開始決定」が下りたのは、申し立てをしてから約2ヶ月ほど。私は財産が無かったので「同時廃止」となりました。
その3ヶ月後、免責許可の決定を受けて、裁判所より「免責決定書」が送られてきました。
これで債務の支払いが免除。ついに、借金の無い生活をスタートさせることができました。
債務整理後の状況、これから債務整理をされる方にアドバイスを
街角法律相談所に相談をし、「斎藤法律事務所」に自己破産手続きを依頼して、本当に良かったと思います。その理由は2つ。
1つは費用面です。免責許可の決定を受けて、事務所にお礼と残りの費用を支払いに伺ったのですが「費用は着手金のみで結構です。そのお金はあなたの今後の生活に有効的に使ってください」斎藤弁護士はこのように言って、残りの費用は受けとりませんでした。結局、弁護士費用は149000円。この金額はとても良心的だと思います。
債務整理の森編集部
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