債務整理の森

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廃課金で借金まみれの場合、自己破産で免責になるのか?

 

スマホのソーシャルゲームやネットゲームにはまって、ゲームに数百万円から数千万円を課金する事を「廃課金」と呼んでいます。

ゲームは無理のない範囲で課金をして楽しむには良いのですが、一度課金にはまるとどんどん金額が大きくなり、アリ地獄のように抜け出せない仕組みになっています。

「自分のお金をどう使おうが関係ない」とはいっても、限度を超える課金で借金をしてしまったり、課金のために生活がめちゃめちゃになってしまっていたら…。

廃課金者には悲惨な末路が待っています。

廃課金で悩んでいる本人はもちろん、家族や友人が廃課金者になっているなら、ぜひ廃課金とはどのようなものか、やめるにはどうすればいいのか、借金をしてしまった場合は自己破産が出来るか?など、廃課金の対策方法を知って、実行して欲しいと思います。

廃課金(課金廃)とは?

「廃課金」とは、ネットスラングの「廃人(インターネットやゲームに夢中になって生活に支障が出ている状態)」とソーシャルゲームやMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)にお金を使う「課金(有料アイテムなどを購入すること)」を組み合わせた言葉で

生活に支障が出るレベルでゲームにお金をつぎ込んでいる状態

をいいます。

廃課金をしている人のことは、廃課金兵・廃課金厨(「厨(ちゅう)」はインターネット黎明期の掲示板において「厨房=中房=中学生=程度の低いこと」として使われていた言葉で、現在では「中毒・中毒者」という意味でも使われています)などと呼んでいます。

廃課金っていくらからを言うの?

この廃課金ですが、具体的にいくら使ったら廃課金という定義はありません。

生活に支障が出るレベル(給料を全部つぎ込む、借金をする、貯蓄を使い込むなど)というのが目安です。

一般的に、ゲームにまったくお金を使わないで遊ぶ人は「無課金・非課金」、少し楽しむ程度なら「軽課金・微課金」、けっこうな金額をつぎ込むと「重課金」、そして本人以外の誰が見てもまずいという状態が「廃課金」と呼ばれています。

廃課金ゲームにはどんなものがある?

まずは、「なぜゲームに大金を使ってしまうの?」と疑問に思っている人のために、わかりやすく課金ゲームの種類や課金方法を説明しますね。

のめり込みやすいゲームのジャンル

課金をしやすいゲームのジャンルとしては、

  • みんなで遊べるゲーム…インターネットを通じて友達と対戦・協力プレイできる「ソーシャルゲーム(省略してソシャゲ)」
  • ひとりで遊べるゲーム…お気に入りのキャラクターを育てたりカードを集めたり無数にあるシナリオを楽しむ「シミュレーションゲーム・アドベンチャーゲーム(音ゲームや恋愛ゲーム、育成ゲームなども含みます)」

などがあります。

ゲームや、ゲームのキャラクター、ネット対戦の面白さなどにのめり込んで大金を注ぎ込んでしまうひとが多いようです。

人気のゲームタイトル

廃課金者の多い、人気のソーシャルゲームにはどんなものがあるかリストアップしてみました。

  • モンスト(モンスターストライク)
  • fgo(Fate/Grand Order)
  • グラブル(グランブルーファンタジー)
  • パズドラ(パズル&ドラゴンズ)
  • 戦国炎舞
  • 星ドラ(星のドラゴンクエスト)
  • DQMSL(ドラクエモンスターズスーパーライト)
  • スクフェス(ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル)
  • あんスタ(あんさんぶるスターズ!)

どうでしょうか?聞いたことがあるゲームがありましたか?どれも何千万ダウンロードされている人気のゲームです。

なぜゲームに課金してしまう?

ゲームにお金を使ってしまう仕組み

さきほどリストアップした人気のゲームは、プレステやDSやWiiのソフトのように買い切り型のものではなく、スマホにアプリをインストールすることで無料で遊べます。

無料で遊べますが、

  • プレイ時間に制限がある(1回に遊べる回数や時間が決まっており、引続きやるには課金するか、数時間待たないといけない)
  • 強くなるのには時間がかかる(時間がたたないともらえないアイテムをひたすらためる、待てない人は課金してアイテムを買う)
  • たくさんプレイしたランキングで上位の人だけ限定アイテムがもらえる(プレイ時間を延長するには課金が必須)
  • 期間限定のガチャでしか出ないレアアイテムがある(期間が決まっているので課金をしないとガチャの回数を回せない)

など、プレイ中に課金(リアルマネーを使う)することでゲームを有利にすすめることが出来る仕組みになっています。

課金ゲームの共通点

これらのゲームにも共通しているのは

  • 「無料」なのでゲームを始める敷居が低い
  • 無料から有料への切り替えが簡単なので、いつの間にか課金していることがある
  • 課金をすればゲームが有利に進められる、欲しいものがゲットできる
  • スマホですぐプレイできるので、ちょっとした空き時間にもやってしまう
  • 身近(インターネット含む)にプレイしている友達がいる

というところです。

ゲームに課金する心理とは?

ゲームを始めてしまえば、

  • 新しい強いアイテム・今しか手に入らないアイテムが出ると欲しくなる
  • コミュニティ内の地位をキープしないといけない
  • まとめて長時間ゲームしたい

といった理由で、課金をはじめます。

そして、課金額が大きくなってくると

  • やめると今までの課金が無駄になるからやめられない
  • 課金しているという感覚がマヒする

となっていき、どこか早い段階で断ち切れないと廃課金者になってしまいます。

下記はTwitterにアップされていた漫画ですが、ゲームへの優先順位が高くなって他はどうでもよくなるのと、金銭感覚が麻痺しているのをうまく表現されていました。

廃課金者の末路は

廃課金者になってしまうと、お金が尽きるまで課金を続け、最終的には悲惨な末路へと向かってしまいます。

  • 給料・生活費・貯金などがゼロに
  • 多額の借金(カード限度額いっぱい使い込みや、消費者金融など)
  • ゲームにのめり込みすぎて学校・会社をやめる
  • 家族とうまくいかなくなる(離婚など)
  • 自殺(海外では子どもが自殺・自殺未遂をした事例あり)
  • 周囲への暴力や窃盗など反社会的行為、犯罪

周りの人が見ると、上記のような末路は悲惨だな…、と思うのですが、廃課金者にもっとも恐ろしいのは

  • サービス終了で、いままでのデータがすべて削除される

ことなんです。

廃課金ゲームが配信停止に

限度いっぱいまでお金を使い込むほどのめり込んだゲームが、プレイできないとなったら心が壊れてしまってもおかしくありません。

買い取り型のゲームは、ソフトが手元にあれば何度でも遊べますが、ソーシャルゲームやアプリのゲームはサービスが終了したらそこで終わりです。

課金したものはあくまでデジタルデータですから、手元にはなにも残りません。

課金までの流れを「モンスト」を例に説明します

どのゲームも基本的な課金までの流れはおなじですので、ソーシャルゲームの「モンスト」を例に説明してみますね。

モンストってどんなゲーム?

手持ちのモンスターを画面でスワイプ(ひっぱって)→敵に当てる(はじく)だけの簡単な操作ですが、4人協力同時プレイも可能なので、友達と一緒にやると盛り上がります。

リリースから4年となる現在でもitunesランキングでトップ10に入っている人気ソーシャルゲームです。

例えばモンスターは弱いものから強いもの、レアなものまで約3000種。あのポケモンですら約800種類なので、この数はすごいですよね。

モンストではなにに課金するの?

モンストは、主に「オーブ」と呼ばれるアイテムをゲットするために課金します。ゲーム内の仮想通貨ですね。無料でもオーブは手に入りますが、数を集めるには時間がかかります。

オーブは、モンスターがランダムに入手できる「ガチャ」をひいたり、スタミナの回復、ゲームのコンティニュー、モンスターを保存できる上限数を増やすことに使えます。

オーブは、まとめ買いするほど安くなり、最大で1個あたりの単価が半額程度まで下がります(1個なら100円、175個なら1個あたりが56円に)。

ガチャを1回ひくにはオーブが5個必要になりますので、1回ガチャを弾くなら6個、2回ガチャをひくなら12個、と少しでもオトクになるように買いたくなりますよね。

100円から課金できるといっても、実際は500円くらい簡単に課金してしまうような価格設定になっているんです。

一度課金すると後に引けなくなる

一度課金してしまうと、これだけお金をつぎ込んだから「出るまでやる」と後に引けなくなりますし、「次は出るはず」と根拠のない自信が湧いてきてとにかく出るまで課金を続けてしまいます。

このあたりの心理はパチンコ中毒やギャンブル中毒と似ています。

特定期間イベントを定期的にやっているのも、課金が1度だけで終わらない理由です。

画像引用:モンスト公式サイトニュースリリースより

 

例えば、期間限定で特定のキャラのガチャ出現率があがるイベントがありますが、「出現率UP」としか公開されていないので、具体的に出現率が何%から何%になったのかなどは全くわかりません。

ムキになって課金しても、そのモンスターが必ず出るとは限りません。

Youtubeで「モンスト 連ガチャ」で検索をすると、1,000連ガチャ(オーブ5,000個約30万円)や3,000連ガチャ(約100万円)を延々とやっている動画も見つかりますが、狙ったキャラが出る確率はかなり低いようですよ。

この動画の方は課金動画をアップしているユーチューバーですが、一般人の「課金して人生が終わった…」といった悲惨な動画もアップされています。

実際に課金している人はどんな人?

消費者庁によるスマホゲームに関するアンケート調査結果を見ると、無課金か少額課金で遊ぶ人が圧倒的に多いですが、10万円以上課金している人が全体の2%います。

100万円以上など、金額が大きいのは20代・30代の社会人ですが、大学生(成年)も10~50万円の割合が高く、大学生にしては多すぎる金額をゲームに使っている様子が伺えます。

引用:スマホゲームに関するアンケート結果(http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/adjustments_index_1_160915_0004.pdf

つづいて、ソーシャルゲームの課金絡みで困って生活センターへ相談した事例を見てみましょう。

国民生活センターと全国の消費生活センターによせられたソーシャルゲームの相談事例を元に、消費者庁がまとめた調査資料があります。

それによると、高額課金で相談をした人の年代は30代、金額は10~100万円が最も多かったようです。

ソーシャルゲーム関連の相談者(契約者)の年代は、30代(33.2%)、10代(21.6%)、40代(21%)、20代(17.8%)。利用額についての相談は、利用額が1万円~10万円(35.9%)、10万円~100万円(36.2%)、相談総数2661件の平均金額は約22万円

引用:インターネット取引に係る 消費者トラブルの実態調査(http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/130403adjustments_2.pdf)

30代についで10代の相談件数が多いですが、相談内容は「ゲーム内の仮想通貨が実際のお金であると認識しておらず使い込んだ」、「子どもが課金していること親は知らなかった」、「親が気づいた時にはかなりの金額を使い込んでいた」、というパターンが多いようです。

インターネットのニュースサイトやインタビューサイトなどを見ると、廃課金者は大学生から専業主婦、年収数千万の社長やごく普通のサラリーマンまで様々ですが、消費者庁の調査では職業・年収までは明らかにされていませんでした。

廃課金をやめる方法は?

廃課金をやめるのに必要なのは「絶対課金しない」という強い意思ではありません。

本当は課金したいのに意思で無理やり我慢しても、逆効果です。頭から離れなくなり「課金したい」という思いがさらに強くなってしまい、反動でもっと課金してしまうかもしれません。

廃課金をやめさせたい、周囲の人(家族や友人)も、無理にゲームやめるよう説得すると逆効果となりますので、慎重な対応が必要です。※場合によっては専門家の手助けもいります。

課金をやめるには、いきなりやめるのではなく徐々にゲームから離れて、冷静な自分を取り戻すことが大切です。

  • 廃課金→重課金→中課金→少課金→無課金→ゲームアプリを削除

と、途中は行ったり来たりしても良いので、課金額・ゲームのプレイ時間を減らしていくのが廃課金をやめる近道です。

廃課金をやめるまでの具体的な流れ

それでは、課金をやめるまでの具体的な流れを紹介しますね。※一般的な依存症の克服方法を廃課金にアレンジしています。

まずは

  • クレジット決済をやめる
  • スマホの支払上限金額を設定する
  • 少額のプリペイドカードを現金で店頭購入

など、課金のハードルを高くします

クレジットカードは大量に課金するとアカウントがロック(不正防止のため)される事がありますので、もともとプリペイドカードを使っている人も多いようですが、まずは金額を下げて1枚ずつの購入にしましょう。

課金額を減らすことができたら、

  • ハンドル名に@無課金とつける
  • SNSやゲーム内で「課金をやめた」と言う
  • グループに所属している場合は、脱退する

と、まわりの人に課金をやめることを宣言してみましょう。「この人は課金しない人なんだな」と思われますから、気楽になります。

課金をやめて、まわりから注目や期待をされなくなると、ゲームへの熱も冷めてくるかもしれません。

こうなったら、

  • バックアップをとってアンインストール、ゲームから距離を置く

ゲームといったん離れてみます

バックアップがあるので、いざとなったらデータを戻せる、というのが大事です。※ゲームごとにバックアップ方法は違うので、運営元に確認し、確実に手続きをしましょう。

ゲームをやらない間に、次のことをやってみましょう。

  • 過去の課金総額を計算してみる(ほしかったものが買えたのでは?)
  • 手帳などにゲームに費やした時間を計算してみる(本来やるべきことをやっていないのでは?)
  • すでに借金をしていたら借り入れ金額をまとめてみる(返せる目処はたつか?)
  • ゲーム以外の、別の習慣を取り入れる(体をうごかすものがオススメ)

これができると完全に頭が冷めると思います。

もしゲームの課金で借金を作ってしまった場合

ゲーム課金が原因で借金をしたなら、一刻も早く借金での課金を中止してください。現金払いと違い、利息がかかりますので、放っておくとどんどん金額がふくらみます

まずは返済額を計算してみてください。もし払えそうにない場合や、すでに滞納していて督促がきているような場合は、債務整理も検討してみましょう。

弁護士事務所に実際に相談があったケースだと、300万~500万円くらいの返済額の人が多く、ゲームへの課金だけでなくパチンコなどのギャンブルでも借金を作っている割合が高いとのことです。

ソーシャルゲームの課金以外、ギャンブルや生活費のためにクレジットカードやカードローン、消費者金融で借金をしてしまった人はまずは弁護士に相談を。

ギャンブルや廃課金が原因の借金は自己破産が難しく、任意整理や個人再生を利用して借金の減額や支払方法の変更をするのが一般的です。

自己破産ができるケースもあるのであきらめずに一度弁護士に相談してみるのがおすすめです。

廃課金は依存症の一種、治療のための専門機関へ相談

ギャンブル依存症って聞いたことがあるでしょうか?

ギャンブル依存症とは、パチンコ、パチスロ、競馬、競艇、競輪などのギャンブルにのめり込み、お金がなくなったり、社会的信用をなくしたり、精神的に不安定になってしまうにもかかわらず、やめることが出来ないという病気です。

廃課金も、こういった依存症の可能性があります。自分ひとりでは克服が難しく、専門家や病院に相談・治療をした方が良い場合もあります

まずは無料で相談できる公的機関に問い合わせてみましょう。

廃課金(ゲーム中毒・ゲーム依存)などの依存症は、国(厚生労働省)のサポートがあります。お住いの地域の保健所、精神保健福祉センターへまずは問い合わせてみると良いでしょう。依存症克服の自助グループや、医療機関などの情報を提供してもらえます。

詳しくは、ギャンブル依存症から助けてもらうにはの記事にまとめています。家族が廃課金になってしまった場合は、ギャンブル依存症に対する家族の接し方の記事もご覧ください。

まとめ

残念ながら、廃課金をやめるのは簡単ではありません。

もともとゲームに数百万円使っても、生活や精神状態になにも影響のない人(レジャー費と納得の上で使っている、所得が高いなど)は問題ありません。

しかし、廃課金者の大半は、心のどこかで「このままではまずい」「ほんとうにいいのだろうか」という不安な気持ちや、「また使ってしまった」「このお金があったら」という後悔の気持ちがありながらも課金がやめられない【中毒症状】になっているケースが多くあります。

もし借金をしている場合は、一刻もはやく借金でのゲームをやめ、返せそうにない金額の借金であれば自己破産や債務整理も検討してください

早めに気づいて廃課金から抜け出せば、悲惨な末路からは回避できます。一人では難しい場合は専門家や弁護士などと協力し解決できるよう、まずは問い合わせをしてみましょう。

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森ひさ子

森ひさ子

記事の編集・構成などを担当。執筆、編集歴10年以上のベテラン編集長。自身も親族の借金問題に巻き込まれ任意整理の経験あり。

 - ギャンブル依存性との付き合い方