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不動産投資で自己破産?かぼちゃの馬車サブリース解除の対策を弁護士が書いてみました

 

かぼちゃの馬車でサブリース解除となった人はどうするべきかを元弁護士の立場で書いていきたいと思います。

当サイトは、借金が返せなくなったり返済に苦しんでいる方のためのサイトですので、「借金をどうするべきか」という観点での内容がメインです。

かぼちゃの馬車とは

かぼちゃの馬車を知らない方もいるかもしれませんので、先にかぼちゃの馬車とサブリースのしくみについて解説します。

当事者の方や結論を先に読みたい方はこちらからお読みください。

そもそも、かぼちゃの馬車とは

かぼちゃの馬車というのは、女性専用のシェアハウスの賃貸業を展開する不動産業者です。

シェアハウスというのは、数組の人が1つの物件に居住する形態の賃貸物件のことです。

シェアするので家賃が安くなるために人気があり、中長期滞在の外国人旅行者などが利用する例も多く見られます。

「かぼちゃの馬車」は、そうした物件のシリーズ名であり、初期費用1万円で都心に住めるということなどから1人暮らしを始める女性などに人気がありました。

一時期はタレントのベッキーさんを起用してテレビCMなども行われていたため、ご存知の方もおられるでしょう。

運営会社は「株式会社スマートデイズ(旧スマートライフ)」です。

サブリースとは

今回被害を受けているのは、かぼちゃの馬車の「オーナー」です。

スマートデイズは、自社でかぼちゃの馬車を運営するのではなく、全国の不動産投資家に物件を買わせたり建築させたりして、自社は「サブリース業者」として関与していました。

サブリース契約とは、不動産業者が物件を一括で借り上げて、賃借人募集や賃貸管理などの一切を行う契約です。

サブリース契約をすると、不動産オーナーとの契約者(賃借人)はサブリース業者になるため、サブリース業者が毎月オーナーに「賃料」を払います。実際に物件に賃借人が入居しているかどうかは、問題になりません。あくまでオーナーと契約しているシェアハウス賃借人は「サブリース業者」であり、賃借人は「サブリース業者から転借している転借人」にすぎないからです。

このような仕組みがあるので、サブリースを利用すると、不動産オーナーのもとには「確実に、家賃が毎月支払われる」メリットがあります。しかも、賃貸管理まですべてサブリース業者にやってもらえるのです。

ただし、サブリースの場合、サブリース業者にも利益がないと、業者の「うまみ」がありません。当然、家賃からサブリース会社の取り分が引かれることとなります。そこで、サブリースを利用すると、一般の相場家賃よりは低い金額しか手元に入ってこなくなります。

このようなことから、「多少とも家賃が安くなっても、空き室リスクがなくなって確実に賃料が入ってくるなら、その方が良い」と考える不動産オーナーが、主にサブリースを利用しています。実際に、ローンや経費を支払っても、家賃保証額がプラスになるなら、サブリース契約をしても利益がでるのです。

スマートデイズも、こうしたサブリース業により、事業拡大してきた会社です。全国にたくさんの「かぼちゃの馬車」物件を建築し、不動産投資家を呼び込んでサブリース契約を締結して収益を上げていました。

かぼちゃの馬車の賃料停止宣言

ここまでの内容だけであれば、かぼちゃの馬車(を運営するスマートデイズ)も不動産オーナーもお互いにwinwinの関係であり、問題は発生しないはずです。

しかし、201710月、かぼちゃの馬車は、各不動産オーナーに対し、以下のような内容の通知書を送りました。

すなわち

「資金繰りが悪化して来たため、当面ローン返済額しか支払えません」

という通知です。

それだけではなく、2018117日には、株式会社スマートデイズが説明会を開催し

「業績不振を理由に、すべてのサブリース料の支払いを停止する」

と宣言したのです。

このことにより、全国のかぼちゃの馬車のオーナー達は、約束の家賃保証を一切受け取れなくなってしまいました。多くのオーナーは、物件の購入や建築のために高額なローンを組んでいたため、借金だけをつかまされて放り出される形になったのです。

被害者Aさんのケース

ここで、とある「かぼちゃの馬車」の被害者Aさんのケースをご紹介します。

Aさんは、大手企業に勤務するサラリーマンで、不動産投資に関心を持っていたところ、不動産投資で成功していた同僚から誘われて、かぼちゃの馬車を購入しました。

2016年春頃のことで、購入したのは東京都杉並区の全20室ほどの物件で、価格は約2億円でした。アパートローンを組み、30年のフルローンで金利3.5%となりました。

当時、かぼちゃの馬車の営業マンによる説明では「利回り7.5%」ということでした。スマートデイズによる家賃保証額は毎月130万円、管理費を引くと毎月120万円が入金されます。月々のローン返済額が105万円なので、毎月15万円が手元に入ってくる計算です。

毎月の入金額 120万
毎月の返済額 105万
借入 約2億
期間 30年
金利 3.5%

実際に、稼働後半年間は、約束通りかぼちゃの馬車から賃料が振り込まれて、順調でした。

ところが、2017年10月26日、Aさん宛てにスマートデイズから手紙が届きます。

そこには「オーナー様各位」とあり、10月分からは当面の間、ローン返済額のみを支払います」と一方的に通知されていました。

理由は、売り上げが減少して資金繰りが悪化しているという、スマートデイズの一方的な都合でした。しかも

「オーナーが、自分で金融機関と金利引き下げ交渉やリスケジュール(返済計画の変更)をして下さい」

という自分勝手な主張が行われていたのです。

そればかりか、実際には「ローン返済額と同額の支払い」は行われませんでした。Aさんが入金額を見ると、105万円ではなく95万円だったのです。この10万円は、何なのかというと「諸経費ローン」の分です。つまり、住宅ローンを組むときの諸経費ローンについては、かぼちゃの馬車は支払いをしないと言うことです。

ただ、諸経費ローンは、Aさんが望んで組んだものではなく、ローン借入の際に「決まっていることなので」と言われて、不承不承に組んだものだったため、Aさんはまったく納得できない気持ちでした。

このように、諸経費ローンの毎月10万円が赤字になるのと、固定資産税などの支払いも必要となり、Aさんの経済状況は非常に苦しくなってきました。

しかも、話はこれだけでは終わりません。

2018年1月17日、スマートデイズが説明会で「今後は賃料を一切支払わない」と宣言してきたためです。

これにより、Aさんは、毎月105万円の赤字を出すことが確定してしまいました。「一介のサラリーマンにどうしろというのか」と思い、怒りを通り越してあきれる気持ちだったと言います。

Aさんは、このままではどうしようもないので、状況を確認するため、持ち物件の入居率を調べてかぼちゃの馬車にサブリースの解約通知を送り、その後は自主管理によって、物件を運営することにしました。

Aさんの場合、幸い入居率がほぼ100%であったため、自主管理に切り替えてもローンを十分に支払うことができました。不幸中の幸いだったと言えます。

しかし、この後30年間、高い入居率を維持できるとは限らないため、大きな不安を抱えて生きていかねばならない状況になったことは否めないでしょう。

かぼちゃの馬車(サブリース)の被害者はどうしたら良いのか

今回、Aさんのようにかぼちゃの馬車と契約をして、賃料が支払われなくなったために被害を受けたオーナーの方がたくさんおられます。

Aさんの場合には、たまたま入居率が高かったために自主管理に切り替えてなんとかローンの返済を継続していくことができましたが、実際には、入居率が20%やそれ以下、という物件もあるのです。そのような物件を渡されて放置されたオーナーは、ローンを自腹で払っていくしかなくなります。

このようなとき、「到底支払いができない」と感じる方が多いでしょう。こうしたお金の問題について、どうやって解決したら良いのでしょうか?

世間では「自己破産するしかないのでは?」と言われているようですが、実際にはそうとは限りません。

考えられる方策は、主に4つあります。(シェアハウスの管理や賃貸経営については後述)

  1. 自分で交渉して再建する方法(リスケジュール)
  2. 任意売却する方法
  3. 自己破産する方法
  4. 自己破産以外の債務整理をする方法

以下で、それぞれがどのような方法なのか、見ていきましょう。

自分で交渉して再建する方法(リスケジュール)

自主再建(リスケジュール)とは

1つは、オーナー自身が金融機関と交渉をして、ローンの支払い条件を変更してもらう方法です。

このことを「リスケジュール」と言います。

かぼちゃの馬車も、オーナーへの通知書において「オーナー自身が金融機関と交渉して返済方法を変更して下さい」などと書いていました。

かぼちゃの馬車自身にこのようなことを言う権利があるかどうかは別として、実際にリスケジュールは自主再建に有効な方法の1つです。

リスケジュールをすると、1~2年間程度、金利の支払いだけにしてもらえることが多いです。たとえば、月々のローン支払い総額が100万円、うち金利が15万円なら、1年間は毎月15万円の支払で済むのです。

その間に入居者を募り、物件の経営状態を改善できれば、ローンの支払い方法が元に戻っても、約定通りの返済を継続できるようになります。

自主再建が向いているケース

リスケジュールによる自主再建が向いているケースは、かぼちゃの馬車との契約解除時において入居率が低くなっている場合です。(例外なくリスケが可能ならした方が良いかもしれませんが)

この場合、そのままではアパートローン全額の支払いができないので、リスケジュールによってしばらく支払いを抑え、その間に入居率を高める努力が必要です。

また、この方法は、リスケジュール期間後に返済を継続することが前提となります。

そこで、リスケジュール期間中に自分の努力によってしっかりと入居率を高めることができる「スキル」がある方に向いています。こうした努力が面倒であったり、入居率を高めるスキルがなかったりする場合には、リスケジュール期間後、また返済不能状態が待っているだけなので、この方法は向きません。

任意売却する方法

任意売却とは

2つ目の方法は、「任意売却」する方法です。

任意売却とは、ローンが残っている不動産について、金融機関と話合いをして市場で売却する方法です。

売却代金は、ローンの支払に充てます。その結果、プラスが出たらオーナーの手元に入ってきますし、マイナスになったらその分は引き続いて金融機関に支払いをしなければなりません。ただ、マイナスになったとしても、ローンを大幅に減らせるので、支払いは楽になります。

任意売却のメリットは、物件が市場価格で売れることです。

単純に支払い不能になると、最終的には金融機関が「競売」にかけてくるので、物件が競売による安い価格でしか売れません。そうなると、金融機関に返済できる金額も小さくなり、ローンが残る可能性が高くなります。

これに対し、任意売却をすると、比較的高額で売れる(市場価格)ので、ローンを完済できる可能性が高くなり、負債を背負わずに済みます。

任意売却をしたいときには、まずは金融機関や保証会社に連絡を入れて状況を伝え、任意売却の相談をします。金融機関側が了承すれば、不動産会社を選定して、売却手続を進めていくことができます。

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任意売却に向いているケース

任意売却に向いているのは、入居率は低いけれども物件価値(資産価値)が高い場合です。

この場合、入居率が低いので、待っていても賃料は入らず、どんどん赤字が膨らみます。一方で、資産価値が高く高額で売れる見込みが高いので、残ローンを完済できたり、あまりが発生して手元にお金が入ってきたりする可能性もあります。

また、自分で物件を管理することが面倒な方や、不動産管理会社への委託なども面倒だという方にも任意売却が向いています。売却してしまったら、こうした不動産に関連する煩わしい手続きからは、すべて解放されるからです。

ただし、今回の例で手元に資金が残る可能性というのは少ないかと思われます。事実上、損切りという形での売却になるケースが多そうです。

自己破産

自己破産とは

3つ目の方法が、世間でも話題になっている「自己破産」です。

自己破産をすると、すべての負債を清算することができるので、高額なアパートローンの支払義務を0にしてもらうことができます。

アパートローンの場合、借入額が2億円、3億円ということもありますが、自己破産には限度額がないので、全額免除されます。どうしても支払いができない場合、最後の砦として利用することができる方法です。

また、自己破産したら、アパートローンだけではなくすべての負債が0になるので、他にキャッシングやカードローン、クレジットカードの未払い、車のローンや教育ローン、家賃滞納分などがあっても、すべてなくしてもらうことができます。ただし、自己破産をすると、生活に必要な最低限のものをのぞき、手持ちの財産はすべてなくなります。

自己破産をするときには、裁判所で申し立てをしなければなりません。専門的な手続きで、自分一人で進めるのは困難ですから、専門の弁護士に依頼しましょう。

自己破産のメリットとデメリット

世間では、自己破産にはマイナスイメージが強く、さまざまなデメリットがあると思われています。実際、自己破産にはどのようなメリットとデメリットがあるのか、見てみましょう。

メリット

まず、メリットはすべての負債が無くなることです。アパートローンが複数あっても全部0になりますし、アパートローン以外の負債もなくなります。どれだけ多額の負債があっても関係なく、なくしてもらえることも、大きなメリットです。

デメリット

デメリットは、いくつかありますが、大きなものは財産が無くなることです。かぼちゃの馬車の被害者の方の場合、物件の所有者となっているはずですが、その物件はもちろん失われますし、他の財産も無くなります。たとえば、預貯金や生命保険、株式や仮想通貨、貴金属や骨董品、絵画、ゴルフ会員権に至るまで、ありとあらゆる資産がなくなります。

また、自己破産後は、しばらく(だいたい510年間)ローンやクレジットカードの利用ができなくなります。いわゆる「ブラックリスト」の状態になり、金融機関や貸金業者からの信用が完全に失われるのです。

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自己破産中には、一定の職業(弁護士や司法書士、警備員や生命保険外交員、宅建業者や旅行業者、貸金業者や質屋など)に就けなくなります。裁判所に申し立てが必要で非常に面倒な手続であることも、デメリットと言えます。

さらに、自己破産中には、政府が発行している機関誌(新聞のようなもの)に、氏名や住所などが掲載されます(官報公告)。

これらの他に世間で思われているようなデメリットはありません。

戸籍や住民表に記入されることもありませんし、海外旅行や引っ越しなどができなくなることもありません。電話やガス水道電気などの契約もできますし、生命保険に加入したり、賃貸物件を借りたりすることも可能です。自己破産は「意外とデメリットの少ない手続き」と言えます。

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自己破産すると物件はどうなるか

自己破産すると、かぼちゃの馬車で購入していた物件がどうなるのか、説明します。

まず、不動産をはじめとして財産がすべて失われます。具体的には「破産管財人」という人に不動産関係の書類や資料を渡して物件を売却してもらうことになるからです。

そこで、自己破産を開始した時点で、不動産を手放すことになります。

ただ、不動産を手放してしまった後は、固定資産税も不要ですし、管理義務も無くなりますので、メリットもあります。また、自己破産を弁護士に依頼した時点でローンの支払はしなくて良くなりますし、支払の督促も来なくなります。

自己破産が向いているケース

自己破産が向いているのは、多額のアパートローンがあって、「返済できない」ケースです。

これに対し、入居者がそれなりに入っており、賃料収入からアパートローンを支払えているうちは、自己破産することができません。自己破産するには「支払い不能」であることが必要だからです。

また、自己破産するには「債務超過」である必要があります。そこで、物件を売却してローンを完済することができるなら、自己破産することはできませんし、する必要もありません。任意売却で解決すべきです。

さらに、アパートローンの返済方法について金融機関と交渉ができる場合や、任意売却後の残ローンについて、金融機関との話合いによって解決できる場合にも、あえて自己破産する必要がありません。

以上を踏まえると、自己破産すべきケースは、以下のような場合と言えます。

  • 入居率が低く、月々のアパートローンを支払えない
  • 物件を売却しても、資産価値が足りないので多額のローンが残る
  • アパートローンや残ローンについて、金融機関と交渉しても、支払える内容の合意ができない
  • 金融資産など破産により取られる資産がない

自己破産以外の債務整理方法

自己破産以外にも、私的整理、個人再生という債務整理方法があります。

ただ、個人再生は、債務の総額が5,000万円以下のケースでしか利用できないので、高額なアパートローンがある場合には、利用できません。

5,000万円を超える債務がある場合、通常の民事再生をする必要がありますが、民事再生では借金が減額されるだけなので、借金が中途半端に残り、物件は競売によって失われることになります。このようなことを考えると、個人の投資家の場合には、民事再生よりも自己破産の方が良いでしょう。

私的整理は、リスケジュールと似ていますが、金融機関と交渉を行い、より大きく支払い条件を変更してもらう方法です。たとえば、将来の金利をカットしてもらったり、返済期間を延ばしてもらったりすることができます。

ただ、どこまで条件変更できるかは交渉次第です。交渉が決裂したら、物件を競売にかけられるので、最終的には自己破産するしかなくなります。

放っておくとどうなるのか

かぼちゃの馬車のサブリース被害に遭ったときには、必ず上記のような方法で対処する必要があります。

放っておくと、金融機関が物件を競売にかけて、強制的に売却してしまいます。

その代金は、ローンの残金に充てられますが、それでも完済できない場合には、金融機関が債務者に残債を請求してきます。競売の代金は市場価格より安いことが多いので、競売になっても残債を完済できない可能性が高いです。

請求を受けても支払いをせずに放っておくと、裁判をされたり資産や給料を差し押さえられたりする可能性があります。

そうなる前に、必ずリスケジュールや私的整理、任意売却や自己破産などの対応をとりましょう。

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物件の管理方法

ここから先は、賃貸業としての観点を見てみます。物件を手放さいとなるとその物件から収益を生み、賃貸を管理していかなければいけません。

不動産管理会社に管理委託するか、自分で管理するかを選ぶ必要があります。

不動産会社に管理委託

不動産管理会社に管理委託する場合には、自分で管理する必要がないので、手間がかかりません。ただし、管理委託料が発生します。

また、サブリースではない「家賃保証型」の管理会社もあります。そのような会社と契約すると、家賃が保証されるので、空き室リスクを抑えることができます。

家賃保証型の場合、家賃保証料がかかるので経費が高くなりますが、サブリース業者よりは安くなることが通常です。どちらにしても、良質の業者を選ぶことが重要です。

また、シェアハウスとして運営を続ける場合には通常の不動産管理会社は取り扱ってくれませんので、シェアハウスの管理をしている会社を探す必要があります。

通常シェアハウスの管理は15%~20%の管理手数料を取られます。毎月入る賃料が100万円だとすると15万~20万円ということですね。少し高く感じますが、通常賃貸に比べてやることも多いのでこのような金額になっています。

自分で管理する

自分で管理すると、管理委託料がかかりません。ただし、自分で賃借人の募集や管理、物件の修繕の手配や苦情処理などを全部しなければならないので、かなり大変な作業となります。手間暇をかけることができる環境であれば、検討しても良いでしょう。

特にシェアハウスの場合には賃貸付け(入居の案内など)も自身で行わなければいけません。(ほとんどの会社がシェアハウスの賃貸付けをしてくれない)

最近ではマイナビ賃貸などでシェアハウスの募集を行っている会社が掲載され始めていますが、現状はほとんどのシェアハウスオーナーが自身で内見の案内などをしています。

また、毎月の備品管理や共用部分の清掃、普通賃貸にはない人間関係でのトラブルやハウスでのルール決めなどもあります。サラリーマンが本業の方には難しい部分もあるかもしれませんが、やれないことはありません。

売却する

このように、物件を維持するのが大変だと感じるなら、上述したように売却してしまうのも1つの方法です。任意売却して残ローンを完済したら、面倒な不動産トラブルから一気に解放されます。

かぼちゃの馬車へ損害賠償請求する可能性について

今回、かぼちゃの馬車が一方的に賃料支払いを打ち切ったことにより、「納得できない」と感じている不動産オーナーの方も多いでしょう。

かぼちゃの馬車(スマートデイズ)は、明らかに債務不履行を起こしていますので、顧客はかぼちゃの馬車に対し、損害賠償請求をすることができます。つまり、納得できないなら、スマートデイズを訴えることができるのです。

ただ、こうした請求ができるのは、スマートデイズが倒産手続きに入るまでの間です。実際に民事再生や破産をされてしまったら、その後は個別の取り立てができなくなるので、急いだ方が良いでしょう。

損害賠償請求をするときには、弁護士に相談しましょう。

まとめ

今回は、かぼちゃの馬車のサブリースを利用して被害に遭った場合の対処方法を解説しました。

世間では「自己破産しないといけないのではないか?」と言われていますが、必ずしも破産する必要はありません。

入居率が高くローン支払いができるならそのまま維持していれば良いですし、物件の資産価値が高ければ、売却してローンを完済することもできるからです。

まずは、金融機関と話合いをして、リスケジュールを行ったり任意売却を進めたりすることをお勧めします。

自分でどう対応して良いかわからない場合には、弁護士に相談すると良いでしょう。

任意売却や不動産の知識にも詳しい弁護士事務所がおすすめです。

当サイトではそうや法律事務所をおすすめしています。すでにかぼちゃの馬車の相談も何件も受けているので話が早いです。

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福谷陽子

元弁護士・ライター。
弁護士としての活動した約10年間のうち、7年間は独立開業して事務所の運営を行う。
実務においては債務整理案件を多数担当し、任意整理・個人再生・自己破産のみならず、過払金請求も手がける。
その経験をもとに、現在はライターとして法律関係の記事を執筆している。

■略歴
・京都大学法学部在学中、司法試験合格
・京都大学法学部卒業後、司法研修所入所
・弁護士登録・某法律事務所にて勤務
・独立し、陽花法律事務所を設立
・弁護士活動を停止し、ライターに転身

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