FXの借金への対処方法

 

ウサギ

FXってどんな取引なの

FXトレードにより借金を作ってしまう人がいるって聞いたんだけれど、FXは借金が膨らんでしまう物なの?

シカ

FXでの借金は、自分自身で借り入れをして取り引きにつぎ込んでしまう事で発生することが多いんだ。

今回の記事では、FXとはどんな取引なのか、FXにより借金ができてしまう原因について、詳しくみてみよう。

FX」は、レバレッジを活かして少ない投資額で莫大な利益を得られる信用取引となるので、「儲かる」イメージを持っている方も多いでしょう。

しかしFXで失敗すると多額の借金ができてしまって支払えなくなるケースも多いので注意が必要です。

今回は、FXで借金ができる理由と借金がかさんでしまった場合の対処方法をご紹介します。

FX取引とは

FXとは、「外国為替保証金取引」のことで、通貨と通貨を交換して為替差益を設ける投資方法です。

たとえば円が高いときに円を売ってドルを買い、ドルが上がったところでまた別の安い通貨を買う、と言うことを繰り返していると、どんどん利益が積み重ねられます。

また、FXでは「レバレッジ取引」が可能です。

レバレッジ取引とは、実際の投資金額より多くの価額の取引をできることです。

たとえばレバレッジ10倍であれば、1万円の投資により、10万円分の取引ができます。

このように、少ない投資額で高額な取引をすることによって、大きな利益を見込むことができるのがFXの最大の魅力と言えるでしょう。

ただし、レバレッジ取引をするためには証拠金を入れる必要があります。

証拠金は担保金のようなもので、取引に失敗して大きな損失が出てマイナスになってしまった場合などに没収されます。

また、FXには「スワップポイント」という収益もあります。

スワップポイントとは、元の通貨と保有している通貨の金利差による差益です。

金利の安い通貨を売って金利の高い通貨を購入すると、金利差の分毎日「利息」のような「スワップポイント」が加算されます。

何の取引もしなくてもスワップポイントが入ってくるのもFXならではのメリットです。

レバレッジ取引と強制ロスカットについて

ウサギ

レバノッジが使えてスワップポイントももらえるなんて、FXって楽しそうだね!

シカ

FXは投資額を増やすことで、損失が大きくなってしまう事もあるんだよ。

だけど、強制ロスカットというルールがあるから、大きな借金を抱える事がないような仕組みになっているよ。

FXのレバレッジ取引をすると、少ない投資でより多くの利益を受けることができますが、反対に損失も大きくなります。

たとえば投資金額が1万円で10倍のレバレッジ取引をしていたとき、相場が悪くなって5万円になってしまったら、本来は1万円しか入れていないのだから4万円のマイナスになってしまいます。

このようにFX投資に失敗すると、マイナスになってしまうことはないのでしょうか?

実は、FX取引では、口座残高がマイナスになるケースは非常に少ないです。

1つには証拠金を入れていることがあります。

マイナスになったときに担保するために証拠金を入れているので、少々のマイナスであれば証拠金によって補填されます。

また、それ以上に相場が悪くなって証拠金でもマイナスを補えないときには「強制ロスカットシステム」が適用されます。

強制ロスカットとは、証拠金によっても損失を補填できなくなるおそれがあるときに、強制的に損切りされる制度です。

つまり、ロスカットルールが適用されると、損が確定する代わりにそれ以上の損失が発生しなくなります。

FX取引をするときには通常ロスカットルールが適用されるので、口座内がマイナスになることはなく、FX業者に借金ができてしまうこともありません。

FXで借金を作ってしまう理由

ウサギ

強制ロスカットがあるのに、なんで借金を作ってしまう事になるの

シカ

取り引きによっては、急変動が起きてしまう事で、借金ができてしまう事があるんだよ。

その他にも、FX会社のシステムトラブルにより強制ロスカットが行われない事もあるね。

でも実際には、自分自身で消費者金融からお金を借りてFXに回してしまい、借金を作ってしまう人が圧倒的に多いんだよ。

しかし現実には、FXで借金を作ってしまう方も多いです。

どうして借金ができるのでしょうか?

ロスカットが追いつかないほどの急変動があった

1つは、ロスカットが追いつかないほど急激な相場の変動があった場合が考えられます。

強制ロスカットは証拠金維持率が100%を切ったときに自動的に行われていますが、あまりに急激に相場が悪くなると、対応できません。

ロスカットされたときには既にマイナスが発生しているということになります。

このような場合には、証拠金が没収されて、それでもマイナスになった分は契約者がFX業者に支払わねばなりません。

FX業者のシステムトラブル

強制ロスカットはFX業者の管理システムによって行われるものですから、システムトラブルが起こってロスカットが適用されなければ、マイナスが発生してしまう可能性もあります。

自分を過信して投資資金を借りる

もっとも多い借金の理由は、投資資金を消費者金融などから借りてしまうことです。

FX投資にはまると、「もっと資金があったらよりたくさんの利益を出せる」と考え始めます。

元手が少ない場合、借金してでも投資資金に回して大きな利益を上げようと思うのです。

借りた分は、「上がって得られた利益によって返済すれば良い」と考えます。

こうした心理になりやすいのは、相場が上がっているときです。

上がっていると「この後ももっと上がる」と考えてしまうので、より多くお金をつぎ込んでしまう心理になります。

しかし、実際にはそう簡単にはいきません。

相場を読み誤り、下がってしまって利益が得られず借金だけが残る、ということも充分にあり得ます。

すると、投資資金を借りた消費者金融などに返済ができなくなり、首を絞めてしまうことになるのです。

損切りできない

もう1つの借金の原因が「損切りできない」ことです。

投資をするとき、一定以上の損失が出たらあきらめて損失を確定させることを「損切り」と言います。

長い目で投資を成功させるためには損切りは非常に重要な観点です。

しかし実際には、損失が発生してもずるずると持ち続けてしまう人が多いです。

「もう少し持っていたら上がるのではないか」「取り戻せるのではないか」「今売ったら損になる」という心理がはたらいて損切りできないのです。

損失が大きくなってくると証拠金が足りなくなるので、不足分を消費者金融などで借りて補填してします。

するとさらに相場が悪くなり、気づいたときには借金だけが残っている、という結果が待っています。

以上のように、FXで借金ができる原因は、主に「自ら投資資金を借金してしまう」ことです。

通常の取引で損失が出ても、ロスカットルールがある以上は借金にはならないのです。

FX取引を行うときには、くれぐれも投資資金を借金で調達しないことが大切です。

損失が出て証拠金が足りなくなったら潔く損切りしてその取引は諦め、次に備えましょう。

FXによる債務整理は可能か

ウサギ

FXで作った借金は、どうしたら良いの

シカ

債務整理を検討するのがお勧めだよ

FXは債務整理は出来ないと言われているけれど、そんなことはないんだよ。

FXによって借金ができてしまった場合、どのようにして解決すれば良いのでしょうか?

借金問題の解決のためには債務整理が効果的です。

債務整理には任意整理と個人再生、自己破産手続きがあるので、それぞれについてみていきましょう。

任意整理

任意整理は、債権者と直接話合いをして借金の支払い金額や支払い方法を決め直す手続きです。

FXでできた借金のケースでも任意整理を適用可能です。

任意整理は、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者や銀行カードローンなどの借金を利用したときに非常に有効な対処方法です。

たとえば投資資金を消費者金融から借りてしまった場合には、借入先の消費者金融と話合いをします。

任意整理すると、借金の利息をカットしてもらえるので支払い総額が減りますし、月々の支払いも楽になります。

FXの借金が100万円以下や200万円程度までであれば任意整理で解決できる可能性が高いです。

借金の金額が増えてくると任意整理では対応できなくなるので、投資資金を借りてしまって支払いが苦しいと感じたら、早めに任意整理してしまうのが傷口を広げないためのコツです。

個人再生

個人再生とは

個人再生は、裁判所に申立をして借金の返済計画を立て直すことにより、借金額を大きく減額してもらう手続きです。

個人再生をすると、利息だけではなく借金の元本まで大きく減額してもらえるので、任意整理では解決できないほど大きな借金ができてしまった場合にも解決可能です。

たとえば500万円の借金があっても最大100万円にまで圧縮できますし、1500万円までの借金なら5分の1にまで減額してもらえます。

FXが原因の借金でも、問題なく個人再生を適用できますし、強制ロスカットが間に合わずにFX業者へ負債ができてしまった場合にも、個人再生による減額の対象となります。

投資資金を借りすぎて借金が膨らんでいる場合には是非とも一度検討すると良いでしょう。

住宅資金特別条項について

個人再生は、「住宅ローン」を抱えている方にとっても非常に利用しやすい債務整理手続きです。

個人再生の「住宅資金特別条項」という特則を利用すると、住宅ローンの支払いはそのまま継続して、それ以外の消費者金融などの借金のみを減額することができるからです。

ただし、個人再生をするためには、かなり厳格な収入要件を満たす必要があります。

個人再生後は3年間の間、債権者に対して残った借金の返済をしなければならないからです。

支払い能力の無い人は個人再生を利用することができません。

会社員や公務員、自営業などの職のある人で、安定的な収入を得られているなら個人再生を利用しやすいです。

年金生活者でも年金の金額が足りていれば個人再生できます。

これに対し、自分の収入の無い専業主婦などのケースでは個人再生は難しくなります。

借金額が100万円未満の場合、個人再生しても意味がない

FXで投資資金を借りるとき、借入金額が数十万円というケースも多いです。

このように、借金や負債が100万円以下の場合、個人再生はあまり有効ではありません。

個人再生で減額できるのは最大でも100万円までであり、借金額が100万円以下であれば、全額残ってしまうからです。

100万円未満のカードローンなどの借金の場合には、任意整理を利用した方が良いでしょう。

自己破産      

自己破産は、裁判所に申立をして借金の支払義務をすべて免除してもらう制度です。

自己破産の対象になるのは、借金だけではなく家賃や電話代、光熱費などのありとあらゆる負債です。

ロスカットが適用されずにFX業者に対して発生した負債も免責の対象になります。

免責不許可事由について

しかし自己破産には「免責不許可事由」があるので注意が必要です。

免責不許可事由とは、該当すると、借金の免除(破産免責)をうけられなくなる事情のことです。

免責不許可事由には財産隠しや裁判所の手続きに協力しなかったことなどいろいろとありますが、その中に「ギャンブル行為」が含まれます。

FX投資や株式投資は、免責不許可事由の1つであるギャンブル行為に該当するので、FXの投資資金のために借金をした場合には、免責を受けられない可能性が出てきます。

裁量免責について

それでは、FXのために借金した場合、破産法により、自己手続きをしても借金問題を解決できないのでしょうか?

実際にはそういったことはありません。

自己破産には「裁量免責」が認められるからです。

裁量免責とは、たとえ免責不許可事由に該当する事情があっても、裁判所の判断により、免責を認めても良い、という制度です。

免責不許可事由に該当する事情の重大性や本人の反省、今後の改善可能性などに鑑みて、裁判所が「免責を認めても良い」と判断したら、免責許可によって借金を免除してもらえます

破産管財人がつく事もありますが、実際の自己破産の場面では、90%を超える高い割合で免責が認められています。

つまり、ギャンブルがあっても多くのケースでは免責されるので、恐れる必要はありません。

FXの借金で困っているなら、弁護士などの専門家に自己破産の相談をしてみると良いでしょう。

財産について

自己破産をするとき、1つ知っておくべきことがあります。

それは、自己破産をすると多くの財産が失われることです。

自己破産をしても維持できるのは、だいたい99万円分までの財産です。

細かい運用は各地の裁判所によって異なりますが、現金なら99万円まで持っていてOK、他の財産(預貯金など)であればそれぞれ20万円まで持っていても良い、財産の総合計の金額は99万円まで、などと定められているケースがあります。

たとえば自宅不動産がある場合などに自己破産をすると必ず手放すことになりますし、高級な車や高額な預貯金、生命保険などがある場合にも失われてしまいます。

もしも財産をどうしても手放したくないのであれば、自己破産以外の別の債務整理方法を検討すべきです。

FXでの借金をした本人が死亡した場合には

ウサギ

FXの借金を作った人が亡くなった場合には、その借金はどうなるの

シカ

借金は、負の財産として、相続する事になるんだよ。

次に、FXで借金をした本人が何らかの原因で死亡したら、借金がどうなるのかみてみましょう。

まず、借金は「相続」の対象になります

つまり、死亡した人が生前に借金をしていたら、その負債は相続人に引き継がれてしまうということです。

たとえば債務者である父親が、FXで多額の借金をしたまま死亡すると、妻や子どもにFXの借金が引き継がれてしまいます。

すると、消費者金融会社などが相続関係を調べ上げて、相続人に対して借金返済を求めてきます。

借金返済できなければ、相続人たちの財産や給料が差し押さえられてしまう可能性もあります。

このようなとき、相続人が債務整理する方法もありますが、相続した借金を免れたいだけであれば「相続放棄」をすることによって解決できます。

相続放棄とは、もともと相続人になるはずだった人が一切の相続をしないことです。

相続放棄をすると、その人は当初から相続人ではなかったことになるので、借金を引き継ぎません。

相続放棄は各相続人が単独でできるので、他の相続人が相続するケースにおいても1人で相続放棄することが可能です。

ただし、相続放棄をすると、借金だけではなくプラスの資産も相続できなくなります

たとえば自宅不動産や預貯金、株式などの資産がある場合、相続放棄したら一切取得できなくなります。

そこで、父親などがFXで借金していた場合、父親にプラスの資産がどれだけあるのかも調べた上で、全体としてマイナスになるのであれば相続放棄する、という方法をとるのが最善です。

また、相続放棄には期限があります。

相続開始の事実を知った場合、遺産がないと信じる正当な事情がない限り3か月以内に相続放棄しないと、もはや単純承認するしかなくなって相続せざるを得なくなります

借金があるとわかったら早めに決断しましょう。

FXでの借金を防ぐポイント

ウサギ

FXで借金を作らないためにはどうしたら良いの

シカ

資金に余裕をもって行うのが大切だね。

欲をかくと損失が大きくなりやすいから注意しよう。

最後に、FXで借金しないためのポイントをご紹介していきます。

レバレッジ管理をしっかりと行う

まずは、レバレッジ管理をきちんと行うことです。

やみくもにレバレッジを高くすると損失が膨らむ可能性が高くなるので、欲を出しすぎずに低い倍率に抑えておくと良いでしょう。

ロスカットを発生させない

たとえば睡眠中や土日を挟んでポジションを保有していると、コントロールできない間に損失が膨らんでロスカットされてしまう可能性があります。

そこで、そういった時期にはポジションを持たないだけでもリスクを軽減できます。

資金に余裕を持つ

余裕資金で投資を行うことも重要な要素です。

ぎりぎりのお金で運用しているとどうしても精神的に追い詰められて無理をしてしまうからです。

損切りを徹底する

損失が膨らんだとき「ここまで下がったら損切りする」という自分のルールを決めておくことを強くお勧めします。

損切りを徹底することにより、無駄な損失拡大を防げますし、借金することもなくなるからです。

投資資金を借金しない

そしてもっとも重要なことは、投資資金を借金でまかなわないことです。

お金が足りないなら投資はあきらめて、またお金が貯まってから自分のお金で投資を楽しみましょう。

まとめ

ウサギ

FXは借金のリスクが高いと思っていたけれど、自分でルールを決めて行うようにすれば、借金をしなくても楽しめるんだね!

シカ

自分の中でルールを決めてFXを楽しむことはとても大切だね。

だけど、万が一借金を作ってしまった場合には、出来るだけ早く弁護士に相談して、弁護士回答を得るのがお勧めだよ。

今回はFX投資で借金した場合の対処方法をご説明しました。

FXにはまりすぎて借金が膨らんでしまったら、何のための投資かわかりません。

投資は余裕資金をもって楽しむようにしましょう

もしも借金してしまったら、弁護士などの専門家に相談して、早めに債務整理で解決してしまうことが大切です。

 

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福谷陽子

福谷陽子

京都大学在学中に司法試験に合格し、多重債務(債務整理)、離婚問題や交通事故、相続などの案件を担当し、自身で弁護士事務所を運営。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖し、現在は10年間の弁護士経験を元に執筆に専念。

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