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自己破産と個人再生の弁護士報酬費用(料金)の相場は?支払い方法含め解説

 

自己破産・個人再生など、裁判所を相手とした債務整理にかかる弁護士報酬の相場は一般的にどのくらいなのでしょうか。

事務所個別の料金については各ホームページをご覧いただくのが早いですが、まずは費用の相場を知ることで、ご自身にとって無理のない債務整理を行なう第一歩となります。それぞれ、丁寧に解説していきますので、利用の際の参考にしてみてください。

自己破産と個人再生は弁護士へ

まず、裁判所相手の債務整理については、原則として「弁護士」に依頼をすることをお勧めしています。債務整理の相談先として、一般的に弁護士/司法書士それぞれが挙げられます。

しかしながら、司法書士の場合は、訴訟代理権というものに制限があり、手続きすべてを司法書士に丸投げすることはできません。

参考:司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定(法務省)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji116.html

端的にいえば、自分で裁判所に行く必要が出てくるほか、費用負担が大きくなるケースも存在します。
弁護士に依頼をすると、少額管財として取り扱われることが多く、その場合は通常20万円以上かかる予納金(収入印紙/郵便切手/官報掲載費用/管財費用)が大幅に削減できることがあります。

個人で申し立てを行なうと、これが少額管財ではなく管財事件として取扱われ、手続きが煩雑であるのみならず、負担費用が大幅にかさむ場合があります。

東京地裁を始めとして主要な裁判所では少額管財を適用していますが、一部の裁判所では少額管財が使用できないケースもあるのです。そうした場合を考慮しても、弁護士に相談しておくのが良いでしょう。

自己破産の弁護士・司法書士の報酬相場について

自己破産の一般的な相場としては、40〜60万円程度がかかるとされています(初期費用である着手金が20〜40万円程度、成功報酬が20〜40万程度となることが多いです)。

ですが、その自己破産が「どのような取り扱いとして処理されるか」によって大きく異なってきます。
取り扱いとしては、大きく①同時廃止事件/②少額管財事件/③管財事件の3種類に分類されます。

①同時廃止事件の報酬相場

同時破産事件の場合は、20万円〜30万円程度の費用発生となり、自己破産の種類の中では比較的、費用のかからない処理となっています。

端的に説明しますと、破産手続きの費用を支払う能力がないと判断される場合、同時廃止事件となり、少額管財事件や管財事件よりも破産にかかる費用が大幅に下がるのです。管財事件と異なり、破産管財人(裁判所が外部の弁護士に依頼し、財産の調査や換価を行なう)を立てない自己破産の方法となります。そのため、管財人への依頼費用が発生せず、裁判所に対して支払う予納金・印紙代、あなたが依頼した弁護士への相談費用のみに留まります。

また、期間については、2014年の日本弁護士連合会の調査によれば、破産申立から破産開始決定までの期間としては「10日〜30日未満が43%」を占めており、2ヶ月以上かかった割合は13%程度、3ヶ月以上かかった割合は4%と、多くの場合、2ヶ月以内には完了すると言えるでしょう。

参考:2014年破産事件及び個人再生事件記録調査 (日本弁護士連合会 消費者問題対策委員会)

https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/books/data/2014/2014_hasan_kojinsaisei.pdf

これら同時破産事件を適用できるケースは「債権者へ支払う資産を有していない」「収支について調査する必要がない」など、返済能力がないことが自明である場合に限定されます。よって、以下ご紹介する、②少額管財事件や③管財事件を免れられない場合もございます。

②少額管財事件の報酬相場

一般的に、同時廃止事件の次に負担費用が少ないとされており、相場として40〜50万円程度とされています。少額管財事件が適用されるのは、弁護士を代理人として立てた場合のみになるので、個人で申し立てまたは司法書士に依頼を行なう場合は、少額管財事件として処理することが難しくなります。

一定以上の財産(約20万円以上に相当)を現在保有している場合は、司法書士ではなく弁護士に依頼するほうが、より費用が高くなる「管財事件」ではなく、「少額管財事件」として処理できる可能性が上がるということです。なお、少額管財事件として処理できる裁判所は全国でも限られているため、弁護士事務所への相談の際に、あわせて確認しておきましょう。

③管財事件の報酬相場

自己破産の中で、もっとも費用負担が大きいのが管財事件のケースです。一般的な相場としては、70万円以上費用が発生すると言われています。

一定以上の財産(現金・預貯金含む)を保有していて自己破産となるような場合、またはギャンブルなどが原因で自己破産となったような場合に適用されます。

いずれにしても、まずは①②③のどれに該当しそうなのかについては、ご自身だけで調査せずに、専門家である弁護士に直接相談して考えていくべきです。

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