債務整理の森

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「債務なしに」のCMは本当?

 

「債務なしに」などの謳い文句が流れるテレビCMが多いですが、本当のところ借金はなしになるのでしょうか?そのあたりの真相に迫ります。

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くり返し流される債務整理のCM

債務整理のCMは、テレビを見ていたらほぼ毎日流れてきます。いくつかの有名な法律事務所や、司法書士事務所の名前を聞かない日はないと言ってもいいくらいです。ところで、「債務」という言葉の意味は、借りたお金を返す義務ということです。自分で借りたお金は、常識的に考えれば返すのが当然です。そういった義務がなくなるなんて、そんなうまい話があるのでしょうか。

結論から言うと、すべての債務をなしにできるということはありません。これが原則です。注意してください。

ただ、一定の条件を満たす例外的な債務は、法律の規定によって、減額されたり、無効とされたりします。一定の条件を満たす例外的な債務に当たらなければ、いくら弁護士や司法書士が間に入っても、債務を減らしたり無くしたりできるはずがないのです。このことを、よく覚えておいてください。CMは、「どんな債務でもなくす」とは絶対に言いません。注意してください。

それでは、一定の条件を満たす債務とは、どのような債務で、どのような理由で債務がなくなるのでしょうか。借金がなくなる仕組みが分かれば、なぜこれほど毎日CMで宣伝しているのかも分かるでしょう。

借金がなくなる仕組み

今までお話ししてきたとおり、借金は返さなければならないものです。なくなることはありません。しかし、法律上の条件を満たす例外的な借金だけは、減らしたり、なくしたりすることができます。どのような借金が、減らしたり、なくしたりできるものなのでしょうか。

1利息制限法の利率を超える借金

利息制限法は、借金の利率を制限する法律です。利率の上限は、借りた金額が10万円未満の場合は20%、それ以上100万円未満の場合は18%、それ以上の場合は15%となっています。これを超えた利息は、まず即座に無効です。したがって、まずその分だけ借金は減ります。さらに、今まで余分に払っていた分は、有効な分の借金の返済に充てられていたと計算されます。なので、さらに借金が減ります。

これを過払い金返還請求(過払い請求)と呼びます。

2出資法の利率を超える借金

出資法は、高利貸を処罰する法律です。20%以上の利率で貸付を行うことは犯罪であり、罰金又は懲役刑に処せられます。このような借金は、貸すこと自体が犯罪なので、すべてが無効です。完全に消えると考えてください。利息のみならず、元本も消えます。

3古い借金

貸金業者からの借金の時効は、商法で5年と定められています。このような借金は、時効を主張する旨相手に通告すれば、消滅します。

4自己破産、民事再生申立をしたときの借金

自己破産を申し立てて免責許可を得ると、申し立てた時に負っていた借金は消滅します。また、民事再生(個人再生)を申し立てて、再生計画が認可されると、借金は相当程度圧縮されます。この場合にも、借金はなくなったり、減ったりします。

5任意整理や過払い金請求の交渉が成立した場合

任意整理の交渉が成立した場合も借金はなくなります。任意整理とは、簡単に言えば消費者金融などの貸金業者(債権者)に対して残っている借金の返済条件を緩和してもらう交渉です。

以上、減らせるタイプの借金を見てきました。では、依頼を受けた弁護士や司法書士は、具体的にどのような手続きで減らすのでしょうか。

まず弁護士や司法書士は、相手方に①法律上の規定に応じた分しか返済できないこと、②弁護士または司法書士が受任したので、本人に直接連絡して取りたてるのは違法になることを通知します。

通知を受けた相手は、回収しようとすれば弁護士や司法書士に連絡するしかなくなり、弁護士や司法書士は法律上無効な借金を返すことには応じないので、回収できなくなってしまいます。また、法律上の決まりがあると、負けると分かっているため、裁判も起こしません。したがって、相手は取り立てができなくなり、借金が減るのです。

弁護士や司法書士からすれば、法律の内容を通知し、法律上有効な分しか払わないと主張すればよいので、その業務は定型的です。したがって、大量処理が可能です。そして、1件ずつは小さくても、大量処理が可能なので、かなりの収益を得ることができるのです。これが、毎日毎日CMが流れている理由です。

「債務なしに」のあの会社は大丈夫?

債務整理のCMの中でも、「債務なしに」という宣伝は特によく耳にします。ものすごく親しみやすいCMで、逆に胡散臭いと思う方もいると思います。大丈夫なのでしょうか。

この会社は、定型的な処理が可能な債務整理の案件を、全国の事務所と本部、弁護士とパラリーガルが連携・分業して組織的かつ迅速に処理します。今までの弁護士事務所では考えられない、大規模分業ネットワークを構築しているのです。なので、違和感はあっても、違法ではもちろんありませんし、きちんと事件処理をしています。もし、きちんと処理していなければ、懲戒請求を何度も受けて、存立できなくなるはずです。

依頼するメリットとしては、普通の弁護士事務所に頼むより、手慣れているので処理が早いこと、費用が安いことがあげられます。デメリットとしては、定型的に大量処理するので、個別の深い事情に立ち入って、長期的な裁判を戦って、勝訴を勝ち取りにいくような事案の処理には、必ずしも向いていないことがあげられます。

また、件数をこなすことを大前提としていますので、どうしても対応は事務的なものになります。「報酬の過剰な請求」についても問題に挙げられるなど、不安な部分があることは避けられない現状です。

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