債務整理の森

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自己破産と債務整理の違い

 

自己破産、債務整理、個人再生、特定調停、任意整理・・・借金に関する色々な用語が飛び交っており、混乱している方も多いと思います。特に「債務整理」という言葉は、大手弁護士事務所や司法書士事務所が多用していますが、一般の方にはなじみが薄い用語です。用語の意味をしっかり分かっておかないと、CMの意味すら分かりません。

今回は、「債務整理」、「自己破産」という用語を中心に、借金の整理について解説していきます。

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債務整理と自己破産の違い

債務整理とは、債務を整理する、つまり借金を減らすという意味です。そのための具体的な方法が、「自己破産」「個人再生」「特定調停」「任意整理」です。

「債務整理」という言葉は借金整理の方法の総称です。

債務整理の中の1つが自己破産

つまり、債務整理の方法の1つが「自己破産」ということになります。一口に債務整理といっても、その中には、自己破産、個人再生、特定調停、任意再生という4つの方法があり、自分に合った方法を選択する必要があります。

他の債務整理と自己破産の比較表

ここでは、自己破産と他の債務整理の方法の違いについて解説します。

債務整理の4つの方法は、大きく2つに分かれます。裁判所が関与するものと、個人で行うものです。裁判所が関与するのが「自己破産」「個人再生」「特定調停」で、関与しないのが「任意整理(過払い金返還請求)」です。

次に、裁判所が関与するグループのうち、全ての債権者を相手にするのが「自己破産」「個人再生」で、特定の債権者のみを相手にするのが「特定調停」です。

さらに全ての債権者を相手にするグループのうち、持ち家や車など、全財産を処分し、一括で返せるだけの借金を返して、残りの借金をなくすのが「自己破産」、借金を圧縮して、残りの借金を3~5年かけて返済していくのが「個人再生」です。簡単に表にまとめると、次のようになります。

 自己破産個人再生特定調停任意整理
裁判所の関与ありありありなし
減額幅原則全額大部分合意次第合意次第
相手にする債権者全債権者全債権者一部債権者一部債権者
車や持ち家などの財産原則失う失わない失わない失わない
債権者の同意の要否不要半分必要必要必要

自己破産ならではの特徴

自己破産は、国の関与の下、一括で、財産をほとんど失う代わりに、すべての債務を清算してしまうという手続きです。特徴は、

  • 裁判所の関与があること
  • 減額幅が原則全額であること
  • 相手にする債権者が全債権者であること
  • 車や持ち家などの財産を原則失うこと
  • 債権者の同意が不要なこと

まず、裁判所の関与があるため、自己破産したことは公になってしまいます。官報で公告され、信用調査のブラックリストにも入ってしまい、7年間くらいはクレジットカードや携帯電話等の割賦販売が使えなくなる場合があります。大きなデメリットです。

減額幅は、慰謝料や損害賠償、税金等の非免責債権以外は、全額消滅します。これが最大のメリットです。全債権者を相手にするので、幅広く破産の事実が知られてしまう反面、全債権者からの借金を一挙に全額整理できるという大きなメリットがあります。

車や持ち家などの財産は、原則失ってしまい、生活に最低限の財産しか手元に残りません。最初から最低限の財産しかない場合はこのような心配がありませんが、車や持ち家などがある場合は、処分されて、返済して、最低限の財産しか手元に残らない状態になって初めて、借金を帳消しにしてもらえます。なので、持ち家や車を持っている人にとって、デメリットは大きいです。

債権者の同意は不要です。滞納、音信不通等が原因で債権者との関係が悪化している場合でも、裁判所が認めれば自己破産できます。これは大きなメリットです。

自己破産を考える前に任意整理から

以上、自己破産について説明してきました。大きなメリットはあるものの、デメリットもものすごく大きいです。メリットに惹かれて弁護士や司法書士に相談に行っても、いきなり自己破産をする前に、もう少しデメリットの小さい方法を検討するように勧められることが多いはずです。

デメリットの大きさは、一般的に、任意整理≒特定調停<個人再生<自己破産と考えられています。なので、最初はデメリットが小さい任意整理から行うことをお勧めします。

任意整理は裁判所等の公の機関が関与しませんし、特定の債権者を相手にするので、大事にはなりません。まずは、デメリットが小さい債務整理を考えて、それでも無理なら、特定調停、個人再生を検討して、それでもダメなら最終手段として、デメリットも大きい自己破産を考えるようにするべきです。

自己破産は、安易に選択すべきではなく、一度選択すると、信用を大きく失い、今後7年間は原則自己破産できなくなるなどの大きなデメリットが控えていることを頭に留めておいてください。

 - 自己破産とは?メリットデメリットとその後の生活